屋久島だより vol.2 人と自然の共生を学ぶ屋久島
竹本大輔
私(筆者)が屋久島で暮らし始めて数年。
屋久島に住んでみて「屋久島の素晴らしさとはなにか」と問われると、「人と自然のちょうど良い関係性、その見事な共生」と答えることができます。
例えば、各集落で行われる岳参りや鬼火焚き、例大祭では、自然への感謝や畏敬の気持ちが感じられます。港にはえびす神が祀られていて、船の安全や豊かな漁を願う伝統も続いています。これらは、便利さや発展を追い求める中で、多くの日本人が忘れかけている心や習慣かもしれません。でも、屋久島では今でもしっかりと守られているのです。
その背景には、屋久島の圧倒的な自然があります。目の前に広がる壮大な自然の中で、人はどれだけ小さく無力なのかを実感する。だからこそ、自然を大切にし、共に生きていく方法が守られてきたのだと思います。
私たちのセンバス教育プロジェクトでは、屋久島の観光や自然を楽しむだけでなく、「人と自然の関係」「昔から未来へと続く生き方」もまた体験してもらいたいと考えています。