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センバス通信vol.4 ダッチオーブン講座(2022年5月)in名古屋

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ダッチオーブン講座(2022年5月)in名古屋 レポート

見失っていた大切なものを、改めて教えてもらった喜び

レポート:うっちー(中学生保護者)

2020年に開催された「ダッチオーブン講座」に参加、今回は初めてのサポーター(運営スタッフ)で参加してくれました。

 

レポート

 

5月22日、名古屋では約1年5か月ぶりのダッチオーブン講座! 今回私は息子と、初めてサポーターとして参加しました。前回参加のスタッフがいない中、無事できるのか……! 少し心配しながらの参加となりました。

思い返せば、2020年12月。たまたまスタッフに誘われて、当時中学1年生の息子と初めてダッチオーブン講座に参加。小学生まではいろんな体験をする機会がたくさんあったのに、中学になったとたん、勉強と部活に追われる日々。ちょうどそれに疑問を持っていた時だったので、二つ返事で参加。息子もノリノリでした。

薪を割って一から火を起こし、鳥まるまる一匹を使って料理を作るスタッフたち。その姿にただただ感動!待ち時間に公園でたくさんドングリを拾ってきた子どもに、食べられるドングリと食べてはいけないドングリをすぐに教える大ちゃん(プロジェクトスタッフ)。その光景を見て「数学の公式をたくさん覚えてるよりも、食べられるドングリがわかるほうがすごくない?」とボスに言われ、大きくうなずく息子。すぐに「俺も大ちゃんみたいになりたい」と弟子入り志願していました。

それからコロナの勢いは全く衰えず、私は2021年8月私は突然体調を崩し、休職することに。まさに青天の霹靂でした。なんとか復職したものの、今まで通りにはもちろんいかず、どうしたらいいかわからず、途方に暮れる毎日。思い描いていた未来を突然修正しないといけない現実を、なかなか受け入れられませんでした。

そんなとき、大ちゃんからの屋久島センバスキャンプのお話を聞きました。様々な困難に立ち向かう参加者の姿、突然自然現象に阻まれる予定の変更、初めての挑戦、そして初めて出会った仲間との日々を思い返し号泣する小学生。

この話を聞きながら、「私に必要なのはこれだ! 」という、確信に近い感情が沸き上がりました。何をうだうだ考えていたんだろう? 生きるってもっとシンプルじゃなかったっけ? そう、今の私にこそセンバス教育が必要だと感じたのです。

そして迎えた開催日。私は、サポーターだけど教えない、手を出さない、一緒に考える、できなかったらできる人がやればいい、と心に言い聞かせて明が丘公園へ。

 

中学3年生になった息子と、まずは薪割りから。早く会場へ着いた高校1年生のけいちゃん(参加者)と一緒に、チャレンジするもののなかなか割れず。でも、ぼんちゃん(プロジェクトスタッフ)にちょっとしたコツを教わると、二人ともすぐに割れるように。その後も早めに到着した生徒と楽しく薪割り。みんなびっくりするくらい上手でした。

そしてイベントがスタート。ぼんちゃんはメニューと簡単な材料の紹介しかせず。作り方はみんなで考えてみてね、で料理開始。最初は、さすがにみんな戸惑っていろいろ質問攻め。でも、その都度「どうしたらいいと思う?」と答えていたら、初めて顔を合わせる仲間と、自分にできることを探しながら一生懸命動き、うまく役割分担をしながら、気づいたら自分たちで考えて動くことができていました。私は、ただウロウロしながら、「すごいね! 」「上手だね! 」「できたじゃん! 」と言っているだけでした。あまりの手際の良さと、チームワークに脱帽しました。

息子はというと、高校3年生のゆうき君とけい君と一緒に、火の管理を任され、一生懸命薪を割り、鍋4つ分の火づくりに奮闘。前回も参加していたけい君中心に、必死に火に向かう姿は本当に逞しかったです。ゆうき君は、「火の担当になって最初はラッキーと思ったけど、なんだよ、ずっと熱いししんどいじゃん!」といいながら、パワー担当として貴重な戦力に。火が一番心配でしたが、3人でクリアしていました。

料理に火が通る間、プレイクアウトと私の担当の公園散策のコーナー。針葉樹と広葉樹の違いを簡単にレクチャーし、「針葉樹を探してきてごらん」で散策スタート。みんなきちんと探していました。

 

休憩時間に、家族で参加してくれたお母さん、みっちゃんとの会話。「子どもになかなか自然体験をさせることができず、いいのかなと思っていたところ、ちょうどいいタイミングだったので参加してみた」とのこと。私も最初そう思って参加したんですよ、と盛り上がりました。そう思っている保護者は多いんじゃないかと、改めて確信しています。

 

そして待ちに待った料理が出来上がり、蓋を開けるたびに歓声と拍手。食べ始めるとあちこちで「美味しい!」の声が。キャンプ料理って雰囲気で美味しいっていうのがあると思っていたけど、本当においしくて感動。これがダッチオーブンの底力だと思いました。

豚汁担当で、「まずかったらどうしよう」って心配しながら作っていた参加者に、「うちの子4杯食べたよ」って言ったら、本当にうれしそうな満面の笑み。頑張って本当に良かったねと思いました。

食べ終わって、片付けタイム。一度お開きにした後だったのに、ほとんどの参加者が残り、片付けを手伝ってくれました。頼んでもいないのに、すすで真っ黒になり、油でドロドロになった鍋を、一生懸命洗う生徒たち。バッチリメイクをして、髪型もバッチリ決めて、きれいな服を着て、一生懸命汚いものを洗う姿に、心の底から感動しました。

帰り道で、息子は「もう薪割りのやり方だったら絶対忘れない。自信がある」と。「停電になったら薪を割って焚火でもしてもらうね」と言ったら「余裕」だそうです。

 

終わって思ったことは、「私がセンバス教育を受けたんだ」という強い実感。見失っていた大切なものを、改めて教えてもらった喜びです。

人生は、思い通りにいかないことが多く、つらい経験をしている人は大人でも子どもでもたくさんいるはず。そんな時に、大切なものを思い出させてくれるセンバス教育は、本当に価値があり、誰にとっても必要なものだ、と改めて強く実感しました。

 

一人でも多くの人に、この経験をしてもらいたいなあと、心から願います。